中学英語で大人の英語をペラペラしゃべる7つの方法

2015年9月10日 11時51分

From 中谷
 
「英語で外国の人と会話してみたい」と思ったことはありませんか。
そして、こう思った後に「けれど、英会話って発音がよくないと、相手に通じないだろうな」と、ちょっとあきらめモードになってしまったことはありませんか。
 
私たち日本人は多くの場合、「上手に話さなきゃ。会話しなきゃ」という思いが強く、「文法がこうだから、主語はこれで、動詞はこれで」と、頭の中で英文を作ってから話そうとしてしまいます。
 
そのため頭で考えてばかりで、英語がなかなか口から出てきません。昔の私はまさにこのような状態でした。けれど、じつは中学校で習う英語をベースに『大人の英会話』を身につけることができる、ということがわかったので、今回は私の経験したことをベースにシェアしたいと思います。
 
<目次>
ポイント1 とにかく話そう!そして恐れない!
ポイント2 会話を広げるための5W1H
ポイント3 言い回しを変える
ポイント4 自分なりの「とっさの一言」を見つける
ポイント5 ビジネスでは定型文と流れを知っておく(名刺交換編)
ポイント6 ビジネスでは定型文と流れを知っておく(E-mail編)
ポイント7 相手への依頼について

【ポイント1】とにかく話そう!そして恐れない!

英語が話せないという方の多くは、「きちんとした英語でないと相手に通じない」と思っているようですが、実際は少々間違っても大丈夫です。場合によっては、単語の羅列でも会話になってしまうなんていうこともあります。
 
私は流暢ではありませんが、外国の方と英会話でコミュニケーションできます。それはなぜかというと「とりあえず、話すから」です。
 
この時のポイントは「話す」そして「間違いを恐れない」です。
 
間違いを恐れずに、とにかく話し始めると、単語の羅列であっても相手も私の言いたいことを理解しようと熱心に耳を傾けてくれるため、会話として成立することが多いのです。ネイティブや英会話が流暢な人であれば、「それはこういう風に言うんだよ。」と教えてくれます。
 
英「会話」ですから、テキストで学ぶよりも「会話(実践)」で覚えた方が、断然記憶に残ります。

【ポイント2】会話を広げるための5W1H

中学生の頃、英語の授業で「5W1H」を習ったのを覚えていますか。
 
「What(何),Where(どこ),Which(どれ),When(いつ),Who(誰),How(どうやって)」というものです。
 
英会話でなくても、会話のキャッチボールには、随所に「質問」がちりばめられています。この質問を英会話で行う場合、5W1Hは最も初歩的で誰でも使えるアイテムになります。
 
たとえば誰かが
 
「I went to a trip. (旅行へ行ったよ)」
 
と言った場合、
 
「What did you eat?(何を食べたの?)」
「Where did you go?(どこに行ったの?)」
「How did you go there ?(そこには、どうやって行ったの?」
「Who did you go there with ?(そこには、誰と行ったの?」
「When did you go there ?(そこには、いつ行ったの?)」
 
と質問すれば、そこから「I ate Sushi.(お寿司を食べたよ。)」、「I went to there with my family.(そこには家族と行ったよ。)」というような答えが返ってきます。
 
最初は短くても、これを繰り返していけば自然と長く英会話ができるようになるので、まずは5W1Hを覚えておくと便利です。

【ポイント3】言い回しを変える

中学英語を活用して英会話をする際、もう一つポイントとしてあげられるのが「言い回しを変える」ということです。
 
学校では「丁寧」な言い方として、「Please~」という表現を習ったと思います。この「please」は確かに丁寧な意味を持つ単語ではありますが、気をつけなければならないことがあります。
 
たとえば、「座ってください」という意味で「Sit down, please.」と言うと、じつは「座れ」という命令調の意味合いが強くなってしまいます。「どうぞおかけください」と相手に席を勧める場合には「Have a seat.」という表現が使えます。簡単な単語ばかりですが、よく使える便利なフレーズなのでぜひニュアンスも含め、覚えておいてください。
 
また、覚えておくと便利なフレーズに「May I~」があります。
 
あなたが会社で相手に「お名前は?」と聞く時、中学校の教科書に出てくる初歩的な表現で「What’s your name ?」というフレーズが頭に浮かぶかもしれません。これでも意味は通じますが、初対面の人や会社という場所では「名前、何?」と言っているようなものなので失礼にあたります。
 
このような場合は「May I have your name ?」と言ったほうがより丁寧になります。ビジネスマナーとしても相手に好印象を与えられます。
 
また、「sure」や「that」をプラスして、中学生レベルの英単語でも大人の英語にする方法があります。
 
たとえば「ごめんなさい」と謝るときは「I’m sorry」と中学校では習いますよね。家族や友人ならこの表現で問題ありませんが、会社や取引先との商談で使うには、少々軽い印象を与えてしまうため謝罪の気持ちが伝わりません。
 
このような時は「I’m sorry about that.」というフレーズを使うと、意味合いとしては「申し訳ございません」に近くなり、より丁寧な謝罪になります。会社や商談の場でも使えます。
 
同様に「知らない」と答える場合に「I don’t know.」と言うと、ちょっとぶっきらぼうな表現になってしまいます。下手をすると「失礼な奴だ」と誤解されてしまいます。
 
このような場合には「I’m not sure.」と言いましょう。こちらの場合は「あまり詳しくありません」「わかりかねます」というニュアンスになるので、ビジネスの場や初対面でも失礼になりません。
 
中学校の教科書に載っているフレーズは、シンプルで記憶に残っていることも多いのですが、大人になってからビジネスで使う場合には、相手に「え?」と驚かれてしまったり、「失礼な人だ」という印象を与えてしまうことがあるので要注意です。同じ意味でも、日常会話では簡単な英単語で丁寧なニュアンスを出せるフレーズがあります。このことを意識して英会話のフレーズを覚えておくと、大人の英会話ができるようになります。
 
文章を丸ごと覚えるのは大変ですが、単語を少しプラスしただけ、一部を変えただけ、という場合も多いので意外と覚えやすいと思いますよ。

【ポイント4】自分なりの「とっさの一言」を見つける

英語で話そうとすると、「あれ?何て言えばいいんだっけ?」と思うことはよくありませんか。そんな時は「こう言いたい時にはコレ!」という自分なりの「とっさの一言」を見つけておきましょう。
 
例えば今までの例文でいえば、「I’m not sure.(分かりません。分かりかねます。)」「May I have your name ?(お名前は?)」というようなのです。
 
短いフレーズでも基本的なものを覚えておけば、言葉に詰まって話せないという事態を防げますし、その後スムーズに英会話ができるようになります。

【ポイント5】ビジネスでは定型文と流れを知っておく(名刺交換編)

ビジネス英会話というと、それこそ「ネイティブ並みに英会話ができないと・・・」と不安になってしまう方も多いと思いますが、定型文と名刺交換やプレゼンの流れを知っておけば、そんな不安を抱えることなくある程度はスムーズに英会話ができるようになります。
 
日本でのビジネスでのやり取りの定番の1つに「名刺交換」がありますよね。
 
この名刺交換の場合なら、(1)自分の名前、(2)仕事の内容、(3)握手、(4)別れの挨拶の4つの流れとなります。
 
この4つの流れの中で、(1)自分の名前を伝える時は
 
「My name is Takayuki Hayashi.(私の名前は林 孝之です)」とだけ言うのではなく、一緒に「Please call me Taka.(タカと呼んでください)」と相手が呼びやすい名前を伝えると親密度がアップする効果があります。
 
あわせて相手から名刺を受け取った時に
「What should I call you ?(あなたのことは何とお呼びしたらよろしいですか?)」と尋ねると相手の呼び方がわかるだけでなく、きちんとした英会話になります。
 
(2)仕事の内容について
部署名や役職といった部分は名刺に書いてあるので省いても問題ありません。
それよりも「I’m a computer system engineer.(私はコンピューターシステムエンジニアです。)」というように、あなたの具体的な仕事について伝えます。
 
ここで、相手の仕事内容について聞きたい場合は、「What do you do ?(あなたはどんなお仕事をされていますか?)」と返してください。
 
くれぐれも「What’s your job ?」なんて聞かないでくださいね。
意味としては合っていますが、少々唐突な言い方なので初対面の人には失礼と受け取られかねません。
 
(3)握手について
ポイントはしっかりと手のひらを合わせて握手することです。遠慮がちに軽く触れる程度ではなく、しっかりと握手をしてくださいね。日本では握手ではなく、お辞儀をして少し世間話をすることが多いのですが、外国の場合には握手をすることのほうが多いでしょう。
 
余談ですが、私が英語の専門学校に通っていた時、アメリカ人の先生が「握手の仕方」を授業で取りあげてくれました。この時、先生は「しっかりと、そして思っているよりも少し強めに、短く握手すること」が大切だと強調していました。
 
なぜなら、弱かったり、長い握手というのは「やる気がない」、「しつこい」と思われることがあるそうです。そして「ビジネスでの場合、この握手で相手を判断することもある」というお話も聞かせてくれました。
 
私たち日本人は握手にあまり慣れていないため、加減や長さというのがよくわからないかもしれません。そのような時は相手に合わせて握手して、徐々に強さや長さのちょうどよい感覚を覚えていくとよいでしょう。
 
(4)別れの挨拶
ここでの大切なポイントは「See you later.(また会いましょう)」という一語を最後に添えることです。
 
日本語でいう「今日はありがとうございました。失礼します。」に当たるのは
「It was nice meeting.(お会いできて良かったです。)」ですが、この後に
「Good-bye.(さようなら)」と言って去ってしまうと、相手に「もう会う気がないんだな」と受け取られてしまうそうです。
 
また「See you」の場合は、友達に「バイバイ」と言っているのと同じで、くだけた言い方になります。必ず「See you」の後に「later」もしくは「again」をつけてくださいね。
 
※世間話で聞いてはいけないこと※
 
少し脇道にそれますが、外国の人と世間話をする場合に聞いてはいけない、または避けた方がよい話題があります。
 
具体的にどのようなものがあるかご紹介します。
まず年齢、家族構成といったプライベートなこと。
それから、宗教や政治といった話題も避けた方が無難です。
 
日本人からすると「そんなこと?」と思うこともあるかもしれませんが、海外では個人的なことはかなり親しくならないと話さないという風習の国も少なくありません。学生時代にイギリス人の先生から、親しくなっても個人的なことはあまり聞かないことが多いと聞いたことがあります。
 
軽い世間話では、たとえば、自分が住んでいる街や相手の国の有名な物について、また、流行しているものや趣味の話題など無難なものから始めるのがよいでしょう。前もって相手の国について調べたり、英語での言い方を考えておけば、「何を話そう?」と言葉に詰まって困る場面も減るのではないかと思います。

【ポイント6】ビジネスでは定型文と流れを知っておくとスムーズに(E-mail編)

ビジネスでは、商談やプレゼンテーションの他にE-mailでのやり取りが必要なことも多くあります。
 
日本語と同様、英文でのビジネスメールも「定型文」や文書の流れを知っておくと、スムーズにメールを書くことができるようになります。
 
ここでのポイントは、まず「簡潔に」です。
 
日本のビジネス文書の場合、「○○の候」というような時候の挨拶が冒頭にあり、その後に本題に入りますが、英語ではこの時候の挨拶は必要ありません。メールも目的や質問に対しての答えといった本題を簡潔に書いてください。
 
これはメールの件名についても同じです。
しかし、件名だからといって例えば「Request」とだけ書いても、漠然としすぎてしまい、相手は何についてのことなのかメールを読むまで判断できません。この場合は、たとえば「Request for estimate(見積もり依頼)」などのようにある程度具体的に、かつシンプルに書くのがベストです。
 
また、英語でも日本語に当たる「拝啓」や「敬具」といった言い回しはあります。英語では、冒頭礼辞として「Dear」、結びの言葉に「Best regards,」を使います。
 
冒頭は、相手の名前が分かれば男性なら「Dear Mr.ラストネーム」、女性なら「Dear Ms.ラストネーム」と書きます。
 
担当者が分からない場合は「To Sales manager:」というように、「To + 役職名」とします。
 
結びの「Best regards,」ですが、これは一般的な結語なので、よりフォーマルにしたい場合には「Truly yours,」や「Respectfully yours,」といった表現もあります。

【ポイント7】相手への依頼について

ビジネスで相手側に何かを依頼する際、締め切りがあったり、どうしても特定の日までに返事がほしい場合があります。
 
中学校で習う表現では「Can you~?」が使えそうですが、ビジネスでは微妙なニュアンスもきちんと表現する必要があります。
 
たとえば、このCan you~?を使った場合のニュアンスはどのようなものでしょうか。
この表現の場合、依頼するという目的は果たせているのですが、相手に対してどの程度の強さで依頼しているのかも理解しておかないと、ビジネスにおいてはあなたが期待する対応をしてもらえなくなってしまうかもしれません。
 
Can you~?という言い回しは丁寧ではあるのですが、相手に選択の余地を残しているので締め切りがある場合に間に合うように対応してくれるかどうかは相手次第という可能性を含んでいます。
 
そのため「どうしても金曜日までに送ってもらわないといけない」という場合には「I need you send it by Friday.(金曜日までに送ってください)」という強い(少々キツイ)言い方のほうが、希望の日までにきちんと届けてもらえる確率が高くなります。
 
なお、中学生で習った依頼のフレーズには、Can you, Could you, Would you~という表現がありますが、強制力の強さから見るとCan youが一番弱くWould youが一番強くなります。これもビジネスメールのポイントとして押さえておくと便利ですよ。
 
私はホテルの営業で働いていた時に英語でのビジネスメールのやり取りをしていましたが、最初はメール1通書くのにとても時間がかかり、苦労したのを覚えています。それでも、回数をこなすうちに少しずつ慣れてきました。
 
また、自分なりの「英文ビジネスフォーマット」というものを作りました。私が作ったフォーマットは、資料送付の依頼・見積もり依頼・問い合わせ・注文・お礼といったのでした。そのほかにも、パソコンのメモ帳で頭語や結語の例文をリストにし、デスクトップに貼り付けていました。
 
このような自分なりの工夫をしながら英語でやり取りするようにしたところ、大きく時間が短縮できました。また、一から文面を考える必要がないので、とても楽になりました。サッと使えて便利だったので、英文ビジネスメールに頭を悩ませている場合には、おすすめです。
 
 

※まとめ※

「中学レベルの英単語でビジネスに使える表現なんてできるワケがない」とあきらめていませんでしたか。しかし、今回ご紹介したように、英語を使ってビジネスをする場合、日本語よりも単刀直入に、そして簡潔さが求められることをおわかりいただけたと思います。
 
特にメールや文書では、ダラダラと長く書くのではなく、簡潔に要件を伝える必要があります。そのため、中学英語のようなシンプルな言い回しを少しアレンジして、ビジネス用の表現にブラッシュアップすると、相手に伝わりやすい英文に無理なく仕上げることができます。
 
また、英会話については、「まず話してみる」「とにかく話してみる」という一点に尽きます。
 
日本の学校の英語の授業では「文法」がメインとなるせいか、どうしても「正しい文法で話さなきゃ」と考えてしまう方が多いようです。しかし、あまり文法的な正しさにこだわると、委縮して英語が話せなくなってしまうかもしれません。それよりも「習うより、慣れろ」です。英会話は正にこれです。単語の羅列でも伝えたいという意思があると、身振り手振りで補いながら、なんとか通じることが多いものですし、それも楽しいものです。
 
話すことの楽しさは、相手とのコミュニケーションがあってこそです。楽しむことができるようになればしめたものです。最近は英語で話せるコミュニティも各地域にあります。積極的に参加することで、あなたの英会話力もどんどん磨かれると思いますよ。
 
私も最初の頃はたくさん失敗しました。通じないだけならまだしも、「ちょっと、その言い方は失礼だよ。」と言われたこともあります。もちろん、悪意があったわけではなく、失礼な言い方だということを知らなかったのです。相手の方もその点は理解してくれていました。だからこそ私がほかで同じ失敗をしないように「その言い方はNG」ということを教えてくれました。
 
今でも流暢に話せるレベルではありませんが、とりあえずそれなりの英会話が出来るようになりました。
 
ぜひあなたも恐れずに話しましょう!
どんどん英語を使いましょう!
 
そうすれば、中学英語でも大人の会話を少しずつでも身につけることができますよ。
 
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